間取り
間取りは、屋内である玄関ホール・LDK・サニタリー・個室など、また屋外であるアプローチ、庭、パーキングの配置・位置関係のことです。間取りを構想する際は、まず始めに土地の持つ特徴、つまり方角や道路接地、近隣状況から大雑把にパーキングや玄関、LDKの位置を決め、その後に動線(移動経路)を想像しながら細かい配置を決めて行きます。その上でキーとなる情報が@家族構成、A生活時間帯、家での過ごし方などのライフスタイル、B将来の構想、Cご趣味などです。当社ではお客様に間取りのご要望は一応お伺いしますが、いきなり「どのような間取りがいいですか?」と聞かれても困ってしまうものですよね。何が「良い間取り」「自分達に合った間取り」かは、家づくり素人であるお客様にはなかなか難しい問題です。当社の担当者は、まずご家族の状況をじっくりヒアリングし、そして採光・通風を押さえた上で、下記のポイントに留意した間取りを素案としてご提案します。
- 家族が自然に交わる間取り・・・ともすれば子供が引きこもりがちになるような個室(プライベート)と共用部分(パブリック)がハッキリ分かれる間取りは避け、家族が自然に交わり、コミュニケーションの機会が持てる間取りにする。 (子供部屋に通じる階段をあえてリビングの中に設ける、上階の子供部屋と下階のリビングを吹き抜けでつなぐなど。)
- 家族が自然に集まるLDK・・・日光がたっぷり入る、主婦の目が家族に行き届く、家族みんなが落ち着くLDK。
- 家事動線がなるべく短い間取り・・・家事時間が少しでも短縮できるよう、調理・配膳・後片付け・ゴミ出し・おふろの用意・洗濯などの動線が短い間取り。使いやすいキッチン設備。
- 床面積の10〜15%程度の収納・・・納戸などの家族全員の収納と、クローゼットなど個人用収納を組み合わせてご提案。最近は、昔ながらの衣装箪笥はあまり買わず、造りつけ収納で対応する傾向になりつつある。
- 子供の部屋は年齢に応じて変更できるように・・・お子様が複数おられる場合、小さいうちは間仕切りをせず、小学校中〜高学年あたりから間仕切ることを想定するのがベター。お子様がすでに大学生などの場合は、お子様の独立後に空間をどうするかを想定した間取りにする。
- 高齢者(予備軍含む)がいる場合、間取りや設備に留意・・・トイレは寝室の近くに配置し、バリアフリー(床の段差を無くす)や高齢者対応のバス・トイレをご提案。お体の状況によって、必要な箇所に手すりをつけるか、将来に付けられるように下地補強しておく。
もちろん、これは私達が考える「一般的な家族像」がベースになっていますから、お客様によっては他にもっと優先順位が高い要素があったりするかもしれません。また上記全てが叶えられない状況もあり、その場合は優先順位をつけて低いものは切り捨てていく検討作業が必要です。担当者は、お客様への初期のヒアリングではなるべく先入観を捨ててお話を伺い、しかし住まいづくりのプロとしてアドバイスはしっかりした上で、最終的に何を優先させるかを話し合ってプランを完成させます。